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天界の村を歩く 南アルプス 茂倉(山梨県早川町)

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離島を片っ端から攻める「海界の村を歩く」シリーズに取り組んでいると、時折山に行きたくなるものです。
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奄美群島から戻った翌週、雪解けも進んでるでしょうということで、山梨県南アルプス東側の山岳集落を訪ねました。
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早川町茂倉(もぐら)。早川の谷を走る道路から新倉で支線に入り、ひたすら上っていくと突然でっかい集落が出現しました。
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かつて鉱山で賑わったという村。単なる焼畑農業では考えられない家々の集積度にびっくりしましたが、その理由からなるほど納得しました。
斜面はさほど急ではない。等高線の間隔が広がる緩い勾配のエリアに、狙ったように集落が形成されています。
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家々の型は、茅葺屋根ではなく、かつての板葺き、現在は金属板による切妻平入が主流でした。
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斜面集落の真ん中にクルマが通れる横道があって、上下に展開しています。まず、上から入っていきましょう。
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写真ではなかなか伝わらないのですが、向こう側の谷はとても深いです。
南アルプスの西側にある天界の村「下栗」にひけをとらない天界度です。しかも蔵を備えた家が多い。往時をしのばせます。
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横道の下を歩きます。大きな二階家が見られる。
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集落町並みWalkerのデータベース的には星4つ獲得です。素晴らしい!
まだまだありますね。天界の村は終わりません。
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新倉(あらくら)に戻りました。ここは谷底に面する斜面上集落。奈良田に通じる旧街道から見上げる。崖線の上下に集落が二段に構成されています。
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この家、昔は旅館か何かかなぁ。そんな造り。鉱山下の集落として栄えたのかな。
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崖を上っていくと上部の集落にたどり着く。蔵も立派!
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十分、天界の村っぽいです。
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川原の石を使った石垣が美しい。
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なんか、建物のデザインが皆凝ってるというかセンスがいい。当時の棟梁の力かな。
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早川を下ると対岸にいい感じの集落があった。早川集落です。茅葺トタンカバーの民家が沢山残ってた。
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養蚕によって屋根が改修された民家が多く見られました。
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富士川に戻って甲府へ向かいます。双葉の小作でほうとう食べて、韮崎から清里へ旧道を走ります。
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旧児玉町の若神子(わかみこ)。佐久甲州街道の宿場町かなぁ。ここらは海鼠壁が多いですが、伊豆から富士川を上って普及したと言われます。
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凝った木組み。
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凝った漆喰塀。
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佐久甲州街道を北へ進み、長野県には入ります。八ヶ岳の麓、南牧村の海尻。
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海鼠壁の円弧の塀。
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突き当たりに火の見櫓がそびえてた。その先の旧道へ行こうとしたら、上の木と木の間を何かが飛んだ!猿でした😱
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さて、どうやって東京に帰ろうか。
長野県と群馬県の間の峠は皆まだ冬季閉鎖中。しかし、佐久市臼田町から東へ越えていく田口峠だけは開通している。その理由はなぜかわかりますかぁ。
上の地図をご覧ください。青の一点差線が県境ライン。緑が稜線です。広川原&馬坂という集落が長野県なのに峠の東側にある。
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普通に群馬県から全く違和感なくアクセスできて、群馬県羽沢地区の一部のように見えます。しかし、佐久へ行くにはとんでもない険しい峠を越えなければならない。
不思議ですね☺️




by marunouchi_no1 | 2016-03-27 23:18 | 山梨県  

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