海界の村を歩く 太平洋 利島(東京都)
式根島から一旦東京方面へ2島戻ります。ジェットフォイルがないシーズンオフでは、東京竹芝桟橋と神津島の間を往復する東海汽船の大型客船か伊豆半島の下田港と利島・新島・神津島間を行き来する神新汽船しかない。3島を2日で回るためには、順不同です。
中でも利島は入江がない突堤に船をつけなければならないため、欠航のリスクが高いので厄介。
無事上陸!しかし、今宵の宿の人が迎えに来ていない。普通、頼まなくても港で待ってくれているもんなんですが、、、まぁいいや、歩いて行こう。しかし、集落まで急坂を登らねばならないし、民宿の案内看板もない。心細く歩いているところに、軽ワゴンが急ブレーキで止まった。宿のクルマでした。「ごめんなさい、電話が長引いてしまって、、、」おいおい、頼むよ。
東京の南約140kmの洋上にある標高508mの三角形をした美しい島。古くから三角形の山は神が降臨するといわれ、島の中腹にある堂山神社の境内から航海の安全を祈願したとされる祭祀跡が発掘された。数多くの銅鏡が出土し、郷土資料館に展示されている。島の約8割の土地にツバキが植林されていて、例年春先には満開となり、「赤い島」となる。ツバキ油の生産量は日本一を誇る。近年では村の花であるサクユリの栽培も盛んで、7月上旬には白い大輪の花を咲かせる。サクユリの球根を原料にした焼酎「さくゆり」は島の特産物。(シマダス」参考)
急坂の集落。丸石の石垣が美しい。宿に荷物を置いて早速歩く。北斜面なんで、日が暮れるのが早い。
ところで、なぜ北斜面に集落が形成されているのか。答えは簡単。北側以外は断崖絶壁だからです。
石垣は例外なく丸石。つまり浜から拾って来たゴロタ石です。もちろん、新しいところはコンクリートで固められていますが、ゴロタ石がハマっています。
メインの縦道は、508mのコニーデ型死火山=宮塚山に向かって一直線。ここに郵便局が面しています。集落を歩くときの目印となる。
縦道メインから振り返る。右に見えるは伊豆大島。
平屋が多いので、古い家も多いのかもしれない。外装や屋根を改修しているので、一見してはわかりません。
神社の参道もゴロタ石
割とクルマの往来が多い。坂道なので勢いつけて登ってくるから、歩行には注意が必要です。
横道あれこれ
この家古いかも
ゴロタ石を敷き詰めた坂道と古民家
そして、利島にもありました、コーガ石の座敷蔵。現在はこの家くらいしか確認できませんでしたが、かつてはもっとあったそうです。
かなり亀裂が進行している。やはり脆いのでしょう。
ところどころにコンクリート製の水槽がある。水不足が心配な利島ということで、鈴木都知事時代に整備されたんだそうです。今では使っていません。なんでナンバーリングされているんでしょうか。
日が暮れた。遠くに伊豆半島越しに富士山が見えました。伊豆諸島にいるんだなぁと実感。
by marunouchi_no1 | 2016-11-06 17:29 | 東京都