（岐阜繊維問屋街）
桑名から養老鉄道に乗って１時間強、大垣にやって来ました。
大垣は近世、戸田氏１０万石の城下町、美濃路の宿場町、揖斐川の河港であり、松尾芭蕉「奥の細道」の結びの地として知られています。揖斐川中流西岸に位置し良質豊富な地下水に恵まれ、大正初期から繊維・化学工業地域として急速に発展しました。中心商業地は旧城の東側、駅前通りを中心に形成されていますが、戦災復興都市計画によるものです。
駅前通り。地元百貨店のヤナゲン本店が駅前に建っています。
大通りをつくった復興都市計画の常で、そこを商店街にしています。大通りの商店街はどうしても界隈性が生まれないので、不自然な感じがする。
そして、大通りに面する建物は防火帯建築。長屋の不燃建物が並んでいます。
天気がいいからでしょうか。とっても爽やかな町並みと感じました。
JR東海道線で岐阜へ。戦災都市概況図をご覧ください。長良川に近い材木町や玉井町以外は、第二次世界大戦時の空襲を受けています。玉井町は下記↓
http://www.shurakumachinami.natsu.gs/03datebase-page/gifu_data/gifu/gifu_file.htm
東海道線が開通した頃の岐阜駅は、現在の名鉄岐阜駅の場所。現在の目抜き通りである長良橋通りより東側が市街地でした。それより東は山なので、町は西へと発展、柳ヶ瀬も戦前には市街化されています。
戦後は戦災復興都市計画により街路が整備され、商業中心は長良橋通りの西側に移っています。
JR岐阜駅北口。駅広整備が終わり、ダイナミックなベデストリアンデッキが円形に渡されています。とっても未来的。
対して駅広に面するビルはとっても昭和戦後的。この対比が面白い。
昭和戦後的なビルの間に中問屋町のアーケード入口があります。
奥深いアーケード街が縦横に広がっている。
戦後らしく建物はモダニズム系
右も左もアーケードの入口がある。入口の上には庇がのびています。
このようにアーケード上部で建物がつながっているものもあります。渡り廊下かな。
問屋町中央通り。アーケード街の中でも一番立派。両側の建物のファサードが統一されていて屋根も高い。
問屋町中央通り商店街の西側。アーケードは同じ規模の建物に挟まれている。ところが、南側（画像右側）がマンションに建て替わっている。以前は南にももう一皮同じような商店街があったのでしょう。
そのため、問屋町中央通り商店街の建物の裏がモロ見えになってしまった。それがそれでカッコイイ。
裏側モロ見えはさすがに恥ずかしいと思ったのか、入口周りだけ化粧がされていました。これも面白い。
岐阜駅前の繊維問屋街は、終戦直後、北満州（今の中国東北部）からの引き揚げ者たちが中心となってバラック小屋を作り、古着や軍服などの衣料を集めて売った「ハルピン街」が始まりだそうです。まさに、復興の町です。
金町（こがねまち)２丁目あたりから、商業地を巡りながら南下していきます。
小柳町からアーケードがはじまった。
岐阜の繁華街「柳ヶ瀬」のアーケード街。
東は物販系、西が飲食系かしら。ちょっと法則が読めませんが、巨大なエリアです。
床に埋め込まれた「柳ヶ瀬ブルース」の歌碑。大勢のショッピング客で賑わっていましたが、夜は夜で過ごそうだなぁ。
