
(埼玉県秩父市皆野町上日野沢 立沢)
前回「天界の村を歩く2 関東山地 神流川」より
神流川は利根川の支流ですが、神流湖の南にあたる城峰山南麓は荒川水系になります。荒川の支流吉田川の谷(阿熊川・石間川)に面する城峰山山麓の標高の高い位置に数々の山岳集落が形成されています。

秩父市吉田太田部の楢尾地区から城峰山を越えてきたらこの集落が現れました。吉田川支流である石間川の谷に面する南斜面尾根上の半納集落です。
城峰山(1098m)は秩父地方北部の最高峰で、山頂近くにある城峰神社には平将門の伝説があります。将門が関八州を平定した後下総に敗れ、将門の兵がこの石間ヶ岳に陣を張って城を築いたことから土地の人はこの山を城峰山と呼ぶようになったといいます。
(石間半納からみた沢戸 2007.11撮影)
石間(いさま)の沢戸と半納は谷をはさんで互いに相対する関係にあります。周囲の山々は決して高くはありませんが、天界度はなかなかなものです。画像は半納から沢戸を眺めたもの。
半納集落を歩きます。このように屋号の入った蔵が多いのが特徴。
半納が石間川沿い集落の最奥に位置します。
石垣と山桜が綺麗。

隣の沢戸集落、一番高いところ。沢戸は2007年に下から上まで歩いていますので、今回は動画撮影として一番上のエリアのみ歩きます。

やはりこの集落も蔵が多い。
沢戸集落を見下ろす。等高線に平行に棟を並べています。

蔵の妻面には屋号が掲げられています。
沢戸より半納を眺める。

一度山を下り、吉田川の支流の内、石間川の1つ東側にある阿熊川を上ります。阿熊川の左岸尾根上の標高400m〜500mに形成された立沢集落へ。
画像は南方を向いた空撮で、三角の山は武甲山です。武甲山は秩父のいろんな場所から見えるシンボル的な山で、石灰採掘により山肌が削られて異様な姿を見せています。

立沢集落は尾根の上に家々が広く分布しています。その中でも西部の比較的家々が寄り添っているエリアを歩きます。

道路から屋根の上が見える。

高い石垣がありました。

ドローン空撮。地図を見ると立沢に「天空のおやき」という店があります。お腹いっぱいだったので立ち寄りませんでしたが、気になりました。